本日、第二回目の音楽療法が終了致しました。報告をさせていただきます。
人数:48名(男性14名・女性34名)
今回は前回と比べ、介護度の高い方が多く参加されていました。始まる前には、前列の方等お話させていただく機会があったので季節の話をさせていただきました。自分のことを覚えていただいてた方は、あまりおられませんでした。
1.挨拶:もう一度自己紹介、季節の話
2.準備運動:呼吸法、発声法
3.季節の歌:『朧月夜』を唱歌。その後、歌詞なしで春の童謡曲(春が来た、花)を唱歌。途中、春の話(どのような花が咲く?等)を挟みながら曲へ誘導していきました。
→歌詞を思い出すことも安易で、目を閉じながら歌われる方が多くいらっしゃいました。
4.手遊び歌:『春の小川』手遊び内容は、①グーチョキパーを出す(前回も実施) ②パーチョキグー→手を叩く という内容をしていきました。
②では、春の小川では簡単になってきたので、急遽『メダカの学校』を歌詞無しで実施していきました。
→ほとんどの方が出来ており、メダカの学校の時も無事に手遊びを歌いながら実施できました。
5.合奏:『二人は若い』を鳴子、タンバリン、スズ(タンバリン、スズは施設の御用意)を使用しながら合奏をしていきました。合奏の内容は簡単にしていき、”叩く”と”降る”の二つのパターンのみで実施。使い分けは説明をし、少しだけ練習をすると、本番は曲に合わせて簡単にできました。
→今回のように合奏は、簡単な内容なら問題はありませんでした。
6.懐メロ:『湯島の白梅』『街のサンドイッチマン』の二曲を実施。
情報を聞き出す(歌手は?、どのような人?)と、数名が答えていただけました。回想としてこちらで説明をしていく予定でしたが、あまり時間が無く、少し簡単な内容でしか、説明ができませんでした。
→『街のサンドイッチマン』の方がどちらかというと人気の様子でした。
「歌われていた方は?」と質問をすると、すぐに答えていただけたり、中には、「鶴田浩二はこうやって(耳元に手を当てる動作)歌っていたね。」とすぐに回想される男性の方が多数おられました。
7.体操:前回同様、『仰げば尊し』をBGMとし、利用者様と同じように前に椅子を置き、体操を実施。
8.クールダウン:『夕焼け小焼け』を目を閉じながら唄い、静かに終了。
プログラムは以上になります。
・2(季節の歌)では、あまり多く唄わなくて正解でした(3曲のみ)。前回実施の時(第一回目)は歌い疲れがわかったので、今回は前半にて歌い疲れを防止しました。
・4(手遊び歌)では、急遽メダカの学校を取り入れましたが、手遊びが簡単になってしまっていたため、あまり深くは実施しなくても大丈夫かと終了後に思いました。
・5(合奏)は、初の実施でしたが、利用者様はしっかりと叩いたり降ったりと、綺麗に合奏ができました。
寝たきりの方は、スタッフの補助にてご一緒にしていただきました。
次回取り入れる時には、同じように懐メロにて今回より少しレベルを上げた合奏でも大丈夫かと思いました。(ここでも時間をもっと使うように実施をするべきかと思えました。)
ちなみに合奏は関係ありませんが、曲中(『二人は若い』)の「あなた、なんだい」ではしっかりとした駆け引きがクライアントとセラピストとでできました。
・6(懐メロ)は、時間が押してしまっていたので、回想がしっかりとできなかったのが残念でした。そのため、上記で書いた4の手遊び歌は、1曲のみで大丈夫かと思います。
→全体的な考察では、前回にしてしまった歌い疲れが、今回は無く、最後までしっかりと声が出ておられました。ですが、時間配分としては、あまりよくありませんでした。懐メロの回想、合奏にてもっと時間を取ってメインプログラムを作るべきかと思えました。そして途中で、一部少し声が飛んでしまったのがもう一つの反省点になります。
今回の合奏は、施設内(特養)で初めての試みだったようで、綺麗に合奏、そして歌いながらできたことがびっくりされておられました。手遊び歌も、徐々にで練習ができて説明も利用者様からはわかりやすかったとおっしゃっていただけました。以上になります。
唱歌ではなく、歌唱です。懐かしい歌謡曲はメインプログラムなので、時間がなくてエピソードや背景を説明できないのは効果的に問題があります。何に焦点を持っていくかをしっかり把握し、他のプログラムで時間調整するように心がけてください。懐かしい歌謡曲はエピソードや背景を説明して歌うことが回想につながります。歌うだけでは効果は期待できません。体操のBGMは感情移入するような曲は使わないでください。聴き入ってしまわれ、体操に集中できません。必ずリズム感のない知らない曲で、音楽が耳に残らないような曲を使ってください。例えば、サンサーンスの白鳥や、バッハのG線上のアリアなどですね。