これまで私は千葉市の生き生きプラザ(60歳以上の方が集う公的施設)を回り、パソコン講習を通して高齢者の方々と触れ合ってきました。もともと歌が好きな私は、それを生かせる活動はないかと模索していたので、歌唱療法のことを知り、迷うことなく受講を決めました。
毎回の課題提出では、歌うことの効果や呼吸法、日本語の発音についてなど、いろいろな角度から調べてまとめたことに対して、きめ細かくご指導いただき、毎回の温かいコメントにも励まされました。認定試験前には芦田先生の丁寧なご指導で、セッションの流れや押さえるべきポイント、言葉の投げかけ方など、大切なことをたくさん学びました。それは今開講している教室で多いに役立っています。
現在は「認知症ゼロの会」の会員として、習志野市で教室を開いています。18名の会員さんは、毎回楽しく参加してくださっています。自粛期間中、会場が3カ月ほど使えなくなりましたが、その間に「まだ始まりませんか?」「野原でもいいからやりたい」などお電話をいただき、こちらからは手紙や葉書きに健康の豆知識やペットボトル呼吸法などを書いて送りながら、つながりを保ちました。
教室では毎回の内容がマンネリにならないよう気を付けています。変化をもたせながらの準備と練習は大変ですが、学院長に直接教えていただいたり、会員コンテンツの動画でアイディアを学んだりして助けられています。懐メロもあまり多くの曲を知らなかったのですが、歌詞の情景を想像したり、曲にまつわるエピソードを読んだりする中で、曲の良さを実感したり、メロディと言葉の見事な融合に感心したりして準備の時から楽しく幸せな時間を過ごしています。
もとから仕事をしている千葉市でも、2時間の単発ではありますが、数か所の生き生きプラザから声がかかるようになりました。現在は感染防止のために歌うことが制限されていますが、機会をいただいた時には、できるだけ受講者や主催者側の方に歌唱療法の意義と楽しさを実感してもらえるようにして、地域に歌唱療法を広めていきたいと思っています。
活動を始めて1年半、まだまだ未熟ですが、会員さんの笑顔や学院のサポート、研修で知り合った仲間との情報交換などたくさんの支えの中、大好きな歌で仕事ができる喜びを感じています。