音楽大学を卒業してからは、「教えること」「演奏すること」を仕事としてきました。ある時、高齢者施設でピアノ演奏を依頼され、張り切って演奏したものの、聞いている方々の表情を見て愕然としました。ただ座らされている、聞かされているという表情だったのです。なんとかこの方たちに音楽の力で笑顔になってもらいたいと思い、辿り着いたのが「音楽療法」でした。
いくつもの高齢者施設に通い、どのような音楽が好きで、どんな歌を歌ってみたいのか多くの高齢者の方々と対話を繰り返しました。また、高齢者の身体機能や認知機能についても自分なりに見識を深め、“心と体と頭を動かす”セッションを行ってきましたが、あくまでも自己流なので常に“これでよいのか”という一抹の不安がありました。そこでこの学院の「音楽療法士」の受講を決めました。
先生方から直すべきところを具体的に指摘され、本当に細かい指摘で驚きましたが、何よりも高齢者の気持ちを考えてのご指摘だと気づき、納得しながら理解を深めることができました。良いところはお褒めの言葉もかけていただき励みになりました。
これからは、自信を持って高齢者と向き合い、毎日を笑顔で過ごしてもらえる音楽療法に努めていきます。